塾に行っても成績が上がらない中学生へ!家庭でできる3つのことと親の役割

「塾に行っているのに、成績が上がらない」―そう感じている保護者の方は、決して少なくありません。近年は大学入試や学校教育の変化にともない、中学生の勉強はひと昔前よりも格段に難しくなっています。そこに反抗期や部活動との両立も重なれば、勉強に気持ちが向かなくなる時期があっても、それは自然なことです。

この記事では、塾に通っていても成績が上がらない主な原因と、家庭でできる3つのことを、元学習塾教室長としての経験を交えてお伝えします。

塾に行っても成績が上がらない3つの原因

塾に行っても成績が上がらない3つの原因

まずは、成績が伸び悩む背景によくある3つの原因を見ていきます。当てはまるものがないか、お子さんの様子と照らし合わせてみてください。

授業で「わかったつもり」になっている(集団塾・個別指導塾の違い)

これは、集団塾でも個別指導塾でも、どちらの現場でも起こりうることです。

集団塾の場合

体系立てられたカリキュラムで進むぶん、その場でわからなかった単元をすぐに復習する時間は取りにくいものです。近年は自習室を完備している塾も増えていますが、生徒一人ひとりの「わからない」をすべて拾いきれるわけではありません。

個別指導塾の場合

授業中にその場で理解できることが多く、宿題も本人に合わせて出されることもあります。ただ、いい授業・いい講師の説明を聞いた直後は「わかったつもり」になりやすく、いざ家で一人で解いてみると手が止まってしまう、ということが起こります。

塾の形式に関わらず、個人の理解に合わせてすすめていく、ということが難しい場面はよくあります。私が教室長をしていた時も、すべての塾生が抱える「分からない」をすべて拾い上げることができず、悔しい思いを何度も経験してきました。

塾に「行くこと」自体がゴールになっている

塾に通う本来の目的は、学校の授業でわからなかったことや、本人の苦手を克服し、学力を上げることです。しかし、学校の宿題に加えて塾の宿題もこなしていると、「頑張っている量」自体は増えていきます。

その「頑張っている」という達成感だけで満足してしまい、本来の目的である「わかるようになる」「できるようになる」ことから、いつの間にか意識がそれてしまうことがあります。頑張った量が目に見えて増えている分、質が伴っていない、という見えないところに課題が生まれていますので、気づくのには少し時間がかかってしまいますね。

塾の授業だけで家庭学習の分まで補おうとしている

塾は体系的なカリキュラムを組んでいるので、授業中に問題演習の時間も組み込まれています。そのため、ある程度は授業時間内で家庭学習をカバーできます。

ただ、私が教室長をしていた時、夏期講習・冬期講習のような季節講座では、特に頑張らないといけないお子さんほど、授業数を多く提案していました。家で勉強ができない、しないお子さんには、授業を増やすことで勉強時間を確保し、学力向上を目指すことを目的とするためです。

おかげでテストの点数が上がった、というお声をいただくことができましたが、そうではなかったお子さんも多くいらっしゃいました。

振り返ると、塾という場所は、成績という分かりやすい成果が出なければ、どうしても「悪者」に見られてしまいます。だからこそ、授業を増やさざるを得ない、という事情もありました。

ただ、両者を分けていたのは授業の数ではなく、その中で自分ひとりの力で問題と向き合う時間が、結果的にどれだけ残っていたかでした。

自分の力だけで解き直す時間がなければ、本当の意味では身についていきません。塾がすべての学習時間を肩代わりするのは、現実的にも難しいことです。

こう聞くと、「じゃあ家で教えれば」と思うかもしれません。ただ、実際にやってみると、また別の壁にぶつかる方がほとんどです。

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家で勉強を教えようとするときにぶつかる3つの壁

家で勉強を教えるときに親子がぶつかる3つの壁

壁①:感情的になって親子でケンカになる

親子で勉強を教え合うと、教える側も教わる側も感情が先に出てしまい、ケンカになりやすいものです。これは珍しいことではありません。距離が近い分、期待も大きくなり、「なんでこんな簡単なことが分からないの」という言葉がつい出てしまう。子ども側も、親に対しては甘えや反発が出やすく、他人である先生には見せない態度を取ることもあります。

これ、お子さんのことを大切にしているご家庭でよくあります。今できることが当たり前になり、自分自身が子どもの頃にできなかった経験を忘れてしまっていること。志望校合格までの道のりが、子ども本人よりも先に、はっきり見えてしまうことへの焦り。そして何より、子どものことが大好きで、心配だからこそ、つい強い言葉が出てしまいます。

これは親子に限った話でもありません。新人講師の教育でも、自分の価値観を一方的に伝えるだけの研修では、講師も「意見を聞いてもらえていない」と感じ、お互いに時間を損してました。

しかし、自分の考えを話した上で、相手から意見を聞いたり分からないことはないか?と聞いたりすることで、有意義な時間になりました。

勉強でも、同じことが言えると思います。「なんでこんな簡単なことが分からないの」と一方的に話すのではなく、まず自分の心配な気持ちを伝えたうえで、お子さんの話しを聞く。双方向のやり取りを意識するといいと現場でよく感じていました。

そのほか、こんな声かけと行動があります。

  • 「これ、難しいよね。私も昔苦手だったな」(共感:分からないことを否定せず、まず受け止める)
  • 「一緒に勉強しよう」と声をかけて、親は隣で自分の仕事や別のことをする(行動:教えるのではなく、“一緒にいる”だけで十分なことも多い)
  • 「頑張ってる姿が見れて安心したよ」と声をかけながら、お茶やおやつを差し入れる(承認:結果ではなく、取り組んでいる過程を見ていると伝える)

正解はありませんが、お子さんに合った行動や声掛けを意識することが大事ですね。

壁②:親自身が勉強を教えられない

「教えられない」と自分を責めてしまう親御さんをよくみました。しかしそれは当然のことだと思ってほしいです。

そもそも学習内容は、今の親世代が習った頃と範囲も教え方も変わっています。単元も専門的になっていくので、「教えられない」と感じるのはむしろ自然なことです。

大切なのは、親が答えを教えることではなく、子どもと同じ目線に立って、一緒に考えることです。

たとえば、こんな関わり方があります。

  • 解答や教科書を子どもと一緒に開き、「ここ、どういうことだろうね」と声に出しながら一緒に読み解いてみる。説明する/されるという役割はここではもうありません。話しながら考えるうちに、子ども自身が言葉にしながら理解を整理し、自分から「わかった!」と言ってくれることも少なくありません。
  • 分からない問題にぶつかったときは、「お母さんも分からないな」で終わらせず、そこから一緒に調べてみる。ネットで検索したり、AIに聞いてみたりと、身近な手段を使いながら一緒に向き合う時間をつくるのがポイントです。「分からない」で立ち止まるのではなく、「分からないから、一緒に調べよう」に変えるだけで、子どもは突き放された感覚を持たずに済みます。

勉強を教える以外に、親御さんが必要な場面はいっぱいあります。子供のことを考えているだけでも、立派なサポートになりますよ。

壁③:子どもの「わからない」ポイントが把握できない

子どもは、「何がわからないのか」をうまく言葉にできないことがよくあります。「わからない」とだけ言われても、親としてはどこから手をつければいいのか分からず、結局そのままになってしまう、というケースも少なくありません。

こんなときは、どこが「わからない」のかを探すお手伝いをしてみてください。

ノートと問題、その解答を見比べながら、お子さんと一緒に考え、話しながらすることで、自然とお子さんの中で問題の要点が整理されてきます。

私も授業で塾生と一緒に探していくことで、お子さん自身で原因を突き止め、自分で正解にたどり着く。なんてこともありました。

その場で分からなくても、ポイントさえ特定できれば、調べる・聞く・別の問題に移る。など、次どうすればいいか?が明確になります。

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塾で成績が上がらない中学生のために家庭でできる3つのこと

塾に行っても成績が上がらない中学生と家庭学習を支える保護者

ここまでの内容を踏まえて、今日から試せる3つのことを見ていきましょう。

①答え合わせの時に「わかったつもり」か確認する

問題を解き終えたら、丸つけをするだけで終わらせず、「これ、どうやって解いたの?」と一言聞いてみてください。正解していても、実はなんとなく解けていた、というケースもあります。逆に説明できれば、理解できている証拠なので、安心材料にもなります。

②教えるのではなく「どこで困っているか」を一緒に整理する

わからない問題に直面したときは、答えを教える前に、「どこまでは分かった?」を一緒に確認してみてください。分からない状態を言葉にできると、次に何をすればいいかが子ども自身にも見えやすくなります。

③勉強に集中できる時間と場所を本人と一緒に決める

何時から何時まで、どこで勉強するかを、親が決めるのではなく本人と話し合って決めてみてください。自分で決めたことは、多少無理をしてでも続けやすくなります。

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まとめ:まずは1〜2ヶ月お子さんの行動の変化を見守ろう

成果はすぐには出ません。テストの点数だけを見ると焦ってしまいますが、まずは1〜2ヶ月、生活リズムや取り組む姿勢に変化があるかを見てみてください。点数より先に、行動が変わることの方が多いです。

それでも変化が見えないときは、塾の担当者に相談する、学習方法そのものを見直す、というタイミングかもしれません。

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家庭学習を支えるおすすめのサポート

1〜2ヶ月かけて子どもの行動の変化を見守る

家庭で「教える」役割を担うのは、正直なところ大変です。ここまでお伝えしてきた「分からない状態を一緒に整理する」という関わり方は、実は毎日つきっきりでなくても続けられます。

家庭学習サポーター「スタディバディ」は、答えをすぐに教える先生ではなく、お子さんと一緒に「分からない」を整理しながら、次の一歩を考えていくAI×人の伴走サービスです。

塾の代わりではなく、塾に通っていても、通っていなくても、家庭学習を支える存在として利用いただけます。

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